【スパコン「京」幕を下ろす】

  神戸・ポートアイランドのスーパーコンピューター「京(けい)」が、その役割を終え、電源が落とされました。
       
 そのセレモニーに参加し、歴史的なできごとに立ち会えたことに感激しました。
     
     
《紆余曲折の変遷》
    
 その「京」。
      
 今から7年前に本格稼働しましたが、そこまでの変遷は紆余曲折でした。
       
 例えば、「京」誘致にあたっては、神戸はじめ、仙台や横浜などが名乗りを上げ、激しい誘致合戦となり、NHKが「仙台に決まった」と誤報を出したことがありました。
             
 元NHK記者としては、恥ずかしい限りですが…。
  
 そして、神戸に決まって着工した後も、試練が待ち構えていました。
    
 以下の言葉は、今でも覚えている人が多いのではないでしょうか?
             
 「2位じゃダメなんですか?」
     
 これは、旧民主党政権時代の事業仕分けで出た言葉。巨額の事業費がやり玉に挙がって、一時、計画が凍結されました。
            
 その後、計画が復活して完成したという経緯があるんです。
   
       
《最先端の研究に貢献》
                
 でも、本格稼働をしてからは、世界一の計算速度を記録するなど、最先端の研究に大きく貢献しました。
         
 世界最高レベルの計算能力を生かし、▽地震の被害予測や、▽医薬品の開発など、幅広い分野で活用されてきました。
   
 私自身、昔の記者時代、「京」を取材したこともあるので、感慨深いものがあります。
        
       
《後継機は「富岳(ふがく)」》
     
 後継機の「富岳」は、2021年ごろの運用を予定し、「京」の最大100倍の性能をめざしています。
   
 きょうは「富岳」のロゴマークも公表されました。


    
 見てわかる通り、富士山のように、▽高く(性能)、▽すそ野も広く(汎用性)、いちばんを目指すということです。
    
 今の時代、気象や災害などが相次ぎ、予測のつかないことも多くなってきています。
   
 これまでは「京」、そして、これからは「富岳」によって、新たな発見や予測を可能にし、社会や人々の安全に大きく寄与してほしいと思います。
      
      
《駅名はどうなる?》
   
 「京」があることで、神戸のポートアイランドや医療産業都市の価値や認知度も上がりました。
    
 ポートアイランド内を走る電車「ポートライナー」の、最寄りの駅名も「京コンピュータ前駅」になっているほどです。


         
 でも、この名前、今後どうするのか?
      
 運営する市は「まだ、決めていない」ということですが、とても気になるところです!