【妖怪の町『福崎町』】

 兵庫中西部の福崎町(ふくさきちょう)は、特産の「もち麦」で有名ですが、最近は「妖怪」で盛り上がっています。

 町の至る所にいる「妖怪」を見に、福崎町に行ってきました。
   
     
《あちこちに妖怪》
  
 町内の公園。
       
 池の中から河童が姿を見せるほか、逆さになった天狗が宙づりで行き来します。

    
 そして、町内のあちこちに公営のベンチが設置されていますが、その一つ一つに、妖怪のオブジェがくっついています。
  
 私のお気に入りは「コナキジジイ」。真似してみました…。

   
    
《仕掛け人は役場職員》
       
 この「妖怪町おこし」の仕かけ人は、役場の職員・小川知男(おがわ・ともお)さん。
      
 このほど、『地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード』に選ばれました。
      
 小川さんが、町おこしに「妖怪」を選んだ理由。
      
 それは、福崎町出身で日本民俗学の父、柳田國男(やなぎだ・くにお)さんの存在です。
    
 柳田さんは、日本で最初に「妖怪」を体系的に研究し、『妖怪談義』などの著書を発表した第一人者で、柳田さんがいなければ、『ゲゲゲの鬼太郎』も『妖怪ウォッチ』も生まれなかったかもしれません。
   
 小川さんは、その「妖怪」を町おこしの起爆剤にできないかと始めたそうで、当初、上司から「ふざけるな!」などと怒られたということです。
       
 でも、その「妖怪」が大当たり!
     
 今では、「妖怪」見たさに福崎町を訪れる観光客が増え、以前の25万人から40万人になったということです。
    
    
《目指せ「ポケモンGO」!》
      
 そして、この夏から始めたのは「ポケモンGO」と同じように、AR技術を活用し、仮想の妖怪を探し当てるスマホ向けのゲーム。
  
 スマホの画面上に現れた妖怪を写真に収めることで捕まえるというもので、私もチャレンジしてみましたが、実に面白い!。

   
    
《地域の価値を見出して》
     
 今回の取り組みは、地域特有の資源を分析し、その中で価値を見出し、生かしていった取り組みです。
     
 なので、ほかの自治体の参考にもなるのではないかと思います。
       
 ぜひ、皆さん、福崎町を訪れてみてください!