【『バリアフリー法』改正へ!】

 今国会で『バリアフリー法』が改正されることになり、国会近くでは、障害者の方たち300人が集まってシンポジウムが開かれました。       

           
 私は、パネリストとして登壇し、全国各地のバリアフリー水準を底上げする必要性を訴えました。
                           (日本維新の会 片山大介)

  
          

《18年ぶりの改正!》

                               
 『バリアフリー法』は、障害者などが移動を円滑に行えるよう、交通機関など、さまざまな整備を進める法律で、平成18年に施行されました。
                           
 すでに18年が経過していますが、これまで一度も改正されたことがなかったんです!
                          
 その間、世界のバリアフリー水準はどんどん進み、日本では、2年後の2020年に東京オリンピックとパラリンピックが開催されることもあって改正気運が高まり、今回、改正案が提出されました。
          
                      
《足りないところも》
          
 シンポジウムでは、パネリストとして、ほかの党の議員とともに登壇し、改正案の評価と課題について議論しました。


              
 まず、法の基本理念について。
        
 障害者の定義を、これまでは「身体の機能上の制限を受ける者」とされていたのを、改正案では「障害および社会的障壁により制限を受ける者」に変えることになりました。
        
 私は「評価できる」と思っています。
                     
 なぜかと言えば、新しい定義では、障害者は、身体機能だけではなく、バリアフリーが整備されていないために、さまざまな活動に制限を受けてしまうことを明確にするからです。

                           
 その一方、具体論では課題が残っています。
   
 まず、店舗に対し、バリアフリーを義務化させる基準は、“床面積2000㎡以上”のままで、変わりませんでした。
        
 これだと、ショッピングモールや量販店などを除いて、ほとんどの店が適用除外になってしまうんです。
              
 さらに、地方自治体には、バリアフリーの街づくりに向けて、「基本構想」を作ることが求められていますが、これは義務化ではないんです。あくまでも努力義務で、やらなくても許されるんです。
        
 これだと、熱心な自治体でしか整備は進まず、私は「全国各地のバリアフリー水準の底上げが必要」と訴えました。
         
 今回の改正案は一歩前進ではありますが、世界基準に比べると足りないところもあり、今後の審議でさらなる改善を議論すべきだと思います。
      
         
《終了後は懇談》
         
 シンポジウムの終了後には、兵庫・西宮市(にしのみや)のNPO法人『メインストリーム協会』の皆さんが、私の事務所を訪れました。

                     
 『メインストリーム協会』は、障害のある人などの社会参加を手助けしている組織で、以前から親しくさせていただいています。
          
 皆さんからは「兵庫もまだまだ遅れている」という話がありました。
        
 その通りで、どこの自治体もそうですが、整備費用に金がかかることがネックになっています。
              
 私は、「視点を変えて、障害者に優しい街づくりができたら、人口減少の中でも人が集まるようになり、好循環につながると考えるべき」と述べました。