【“外国人材受け入れ”法案 参議院へ】

 日本維新の会の片山大介です。

 来年4月から外国人材の受け入れを拡大する法案が衆議院を通過したことを受けて、きょう(28日)から、参議院での審議が始まりました。
    
    
《異例づくめの展開》
              
 今回の法案を巡っては異例づくめで、▽きょう夕方の参院本会議の開催と、▽この法案の取り扱いが、当日の午前中に決まりました。
          
 通常、こんなことはないのですが、▽明日から総理が外遊することや、▽会期末の来月(12月)10日までに成立させたいことから、政府・与党が、無理やり詰め込んできたのです。

   
 写真は、維新を代表して登壇する石井苗子(いしい・みつこ)議員です。
        
    
《法案の問題点は》
            
 この法案に問題があることは明らかで、ざっと思いつくだけでも、以下のようなことが挙げられます。
             
▽「単純労働の受け入れではない」と言うなら、受け入れ外国人の技能水準をどう担保するのか?。
▽「日本人の雇用を圧迫しない」と言うなら、受け入れ規模をどう管理していくのか?。
▽「日本人と同等以上の賃金」と言うなら、これまでの制度(技能実習制度)のような低賃金で働かせてきた実態をどう把握し、防いでいくのか?。
▽「外国人との多文化共生」と言うなら、国や自治体が、具体的にどこまで責任を持つのか?。
             
 要は、入口(入国)の整備だけに注力し、とりあえず4月に間に合わせようとしているのがありありで、受け入れ後のことは、あとで決めていこうという考えなんです。
       
     
《維新の立場は》
         
 でも、その一方で、地方を中心に人手不足が深刻な状況なのも事実なので、維新は、自公と修正協議を行い、法案には賛成の立場を取っています。
            
 実は、修正協議も簡単ではなく、折り合えたのは以下のような点でした。
    
▽この新しい制度を法施行から「2年後に見直す」。
▽外国人労働者を大都市に集中させないようにする。
▽受け入れ就業分野ごとに定める「運用方針」に各地域の人手不足状況をきちんと盛り込む。
▽外国人の在留管理にマイナンバーカードの使用を検討する。
       
       
《参院での審議は》
            
 きょうの参院本会議での審議を経て、あすからは参院法務委員会での審議が始まります。
 
 委員会審議は、本会議での審議よりも、より深く・具体的に、政府の考えをただすことができます。
     
 維新としては、法案を廃案に持ち込もうというのではなく、実のある審議を行って、より良いものにしていきたいと思います。